本当の資産は、建物ではなく、人の中に残る

小さい規模であれ、経営をしていると「何を持っているか」を問われるようになります。土地、建物、設備、現金、そして会社そのものの資産。
でも、私は時々、こうも考えます。「資産」は、持っているだけで本当に価値があるのだろうか。
ないもののひがみと言われれば、それまでなのかもしれませんが(笑)
どれだけ立派な建物を持っていても、使われなくなれば維持費がかかる。売りたくても売れなければ、会社にとっては重荷になる。帳簿の上では「資産」でも、実際には会社にとって「負の遺産」になっているものもあります。
だから私は、経営で本当に大切なのは、「何を持っているか」ではなく「何を生み出しているか」なのだと考えてきました。
現在、K-NEXTには、川治家以外で7名の講師が加わっています。つい先日も、福井大学医学部医学科の方から問い合わせをいただきました。私が嬉しいのは、単純に「講師が増えた」ことだけではありません。
この人物と一緒に、若者を育てたい」そう思える人財が集まってきてくれていることです。
なぜなら、塾にとって一番大切な資産は、建物や教材コンテンツではなく、人だからです。
AIが発達し、教材やコンテンツも簡単につくれる時代になりました。それでも、教育において最後に若者を動かすのは「人」だと思っています。
表面的な言葉だけでは、人は動き続けない。その人の生き方や実績、姿勢、本気で向き合う言葉があってこそ、人は変わっていく。私は、人を導くには「言霊」が必要だとさえ考えています。
だからこそ、人が育ち、さらにその人が次の人材を育てていく。その循環に、この仕事の価値があると考えます。


そして、同時に私は親として、強く感じることがあります。
子どもも、ある意味で「資産」なのだと。もちろん、お金や会社の資産と同じ意味ではありません。私が言う「資産」とは、これからの人生で、自分自身の価値を生み出せる人間に育っていくことです。
当然、学歴や勉強ができることだけが価値ではありません。
自ら猛烈な努力ができること
失敗しても立ち上がれること
自分で考え、自分で決断し、行動できること
人の気持ちも考えてあげられること……。
そうした力こそ、人生を支える本当の資産になるのだと思います。
先日、愛息の最後のバレーボールの大会が終わりました。北信越大会まで進み、最後は2回戦で敗退。全国大会には届きませんでした。試合後、悔しくて涙を流すチームを見て、親として何とも言えない気持ちになりました。
でも、同時に思いました。郁也には次に向けた、良い経験になったと。
仲間と努力した時間。
思うようにいかなかった経験。
負けた悔しさ。
そして、最後までやり切ったこと。
いつか人生のどこかで、この経験が彼の力になる。この積み重ねが、本当の意味での「資産」なのだと思います。


改めて、自分に問いかけてみます。
今や、単に「成績を上げる」だけの仕事をしたいわけではありません。そこは最低限の話です。ここまで集まってくれた方々に、その先にあるものを育てたい。
自分から勉強する
間違えたら原因を考える
できなければ、できるまで繰り返す
そして、自分の力で問題を解決できるようになる
そうやって身につけた力は、受験が終わっても消えません。国家資格試験でも、社会に出ても、その先の人生でも使える。私は、子どもたちにそんな「一生使える資産」を身につけてもらいたいと思っています。
今まさにK-NEXTでは、この夏、猛烈に学習に向かっている学生たちが、(厳しく見積もっても)20名はいます。受験生が朝から来て、夜まで黙々と机に向かう、それは当然ですが、すでに次学年の内容に着手している中学生、数Ⅲに入る高2生や大学入試レベルの英文解釈に向かう1年生たち……
私は、一緒に数学や英語を解きながら、そんな姿を見ているのが楽しいのです。
もはや単なる「夏休みの勉強」ではありません。ここでの学習を機に、自分で自分を成長させる力。当面、そんな人が育つことを、当面、自分の「志事」「役割」にしようと思います。

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